CPU温度が100℃を超えていた話(何もしていないのにPCが壊れた話②)
前回記事はこちら
前回までのあらすじ
6月中旬くらいから突然PCが落ちるようになってしまいました。 主な症状をまとめると、
といった具合でした。原因はほとんど分からなかったのですが、うっすらと↓のようなことを考えていたようです。
え、なんかたまにCPUクーラーが動いてない説出てきたな。
— chari (@name_chari) 2020年6月29日
・初めから動いてない
・途中でいきなりとまる
・CPU負荷に応じてスケールしてない
CPUが熱い
さて、特に原因を特定出来ず、PCが落ちるたびに中を掃除するという生活が続いていたのですが、 7月中旬のある日、蓋を開けて掃除をしているときに、CPUクーラーのポンプヘッドに触ったらクソ熱いということがありました。 使っているCPUクーラーはCoolermasterのMasterliquid ML360Rです。
CoreTemp使って温度をモニタリングしながら起動すると、起動後なんと100℃くらいまで上昇し、「もしや熱過ぎて止まるのでは」と思っていると、案の定そのまま落ちました。熱盛ですね。
いや、PC落ちる原因がわかったのはいけども、コア温度100℃って何やそれ。
— chari (@name_chari) 2020年7月20日
クーラーもちゃんと動いてるんだけどな
これは「このクーラーは結構な値段がしたので、それが半年かそこらで壊れるのは決して認められない」というお気持ちが前面に出ているツイートですね。 BIOSからもCPU温度を確認出来るのですが、ここでも温度が100℃以上になっていることが確認できます。
CPUで湯が沸かせる、、(ちなみにCPUを調理の熱源として用いる取り組みは、以前から有志によって行われています。気になった方はCPU cooking
等で検索してみて下さい。)
というわけで、この時点になるとCPUクーラー故障説がかなりと現実味を帯びてきました。ただ、故障といっても見た目は全く変わらないので、イマイチ自信が持てませんでした。 何が悪いって、ポンプは故障してるくせに光っているのが良くない。
仕方無く自作パーツ一式を購入したお店に確認すると、 「一応PCをそのまま全部持って来れば、どこが故障か診断した上で修理することはできる。ただ、話を聞く限りではポンプが故障している可能性が高い。 診断には1万円ほどかかるが、それなら数千円程度の空冷ファンを購入し、それで症状が消えるかどうか試したほうが良い。」とのことでした。 所謂、診断的治療という奴ですね。 まぁ、空冷も1つくらい持っていて損はないと判断し、ファンを買うことにしました。
Noctua
ファンを買うにも秋葉原ダッシュなのですが、結局買ったのはです。1万ちょっとしました。
王道のNoctuaですね。細かい名前は Noctua NH-D15Sというらしいです。 ここで、「あれ、これ数千円とかいう価格帯を超えているのでは🤔」と思った人々は、彼女出来ないので、その思考はやめたほうが良いです。
一応、軽くファンの説明をすると、Nocutaだし1万円以上しているので、
- めっちゃ冷える(公式がクーラー推奨しているRyzen3950xであっても冷える)
- めっちゃ静か
というのは当然として、何よりの特徴は
Thanks to its asymmetrical design, the NH-D15S clears the top PCIe slot on most µATX and ATX motherboards. At the same time, the single fan setup and recessed lower fins guarantee 100% RAM compatibility with memory modules of up to 65mm height.
です。(ちなみにNoctua本家のHPが死ぬほど遅いのは、サーバーにCPUファンついてないからなのでしょうか?)
要は、最近のPCパーツは、高性能なものを買うとほぼ100%の確率で七色に輝く間接照明が附属(取り外し不能)してしまうので、とかくケース内が狭くなりがちですと。 そこに対して、こちらのファンは、非対称構造を採用したり低い位置のヒートシンクを一部短縮した結果、上手いこと隙間に収まりますよと。 非対称というのは、公式ページの図面をみると良く分かります。
ヒートシンクがCPUに対して片側に寄っていて、直角方向でも下部のスペースが空けてあるので、メモリやPCIeに刺さっているグラボと干渉しづらいんですね。
そして何より、光らない。
診断的治療
とりあえずクーラーを外し、説明書通りCPUファンを取り付けてみます。 Nocutaがカッコイイのと、やっぱりPCもカッコイイので写真だけ貼っておきます。このファン、雑貨屋さんで卓上扇風機として売ってても、たぶん違和感無い。
そして、グラボやメモリとの干渉もしっかり回避されていますね。
見た目はちょっとゴツイ。
で、肝心のCPU温度なのですが
大 勝 利
112℃→58℃!! 素晴らしい! なんと、温度が約 半分 に!!!
はい、賢い皆さんなら、セルシウス温度をこのように評価してはいけないことに即座に気づき、すでに誤りを指摘するリプライやコメントを書き始めていらっしゃることでしょう。 ネタなので許してください。(それはそうと、コメントは大歓迎です。)
まとめ
空冷を導入した結果、CPU温度がしっかりと管理され、高温になって落ちるという現象もみられなくなりました。 やはり、クーラーのポンプが故障していたようです。
尚、前回の記事を公開したあと、「本記事冒頭部に書いた症状だけでは、『マザーボードの故障』という可能性を否定できない」というご指摘を頂きました。 これはその通りで、今回は冷却装置を交換してたまたま上手くいったのですが、 これでも症状が改善されなかった場合は、マザーボードの故障orさらに別の原因という可能性が十分にあり得ました。 ご指摘ありがとうございます。
壊れたクーラー
クーラーですが、1年以内はメーカー保証がきくので、修理・交換対応となりました。 パーツを購入したお店の修理対応コーナーに持ち込むと、メーカーに送ってもらえるとのこと。 更に、修理/交換後の製品は、メーカーから直接自宅に送ってもらえるようです。 保証に関しては、クソ高いお値段だけのことはありますね。
何はともあれPCが普通に使えるようになったのはデカイ。
あと、何でもかんでも光らせるのはやめてほしいですね。 高性能の代名詞みたくなってますけど、その分安くしてもらったほうが嬉しいです。 百歩譲って七色に光らせても良いけど、壊れたときは光らないでほしいです。 使い勝手の悪い照明器具なのか、Twitterもできるファンヒーターなのか、計算機なのかわからなくなっちゃいますね。
つづきについて
その③も、書く気になったら書きます。 書くとしたら、
- 空冷 v.s. 簡易水冷 使用感比較
- CPUクーラーのその後
みたいな内容になるかと思います。 こういう部分が気になる/知りたい等のご意見があれば、書きます(多分)。
但し書き
- 本記事は、特定の販売店やメーカーを宣伝したり否定したりするものではありません
- 本記事で書かれている内容をご自身で実践する際は自己責任でお願い致します。
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